笠井2インチバロー2014年12月27日

R200SSと同時に購入したR200SS専用のエクステンダー、単焦点反射を補うための、月や惑星の拡大観測に主に利用してきましたが、星野写真に使うようになって気づいたことがあります。周辺の星像が放射状に異常に伸びるのです。

以下は、9月に朝霧高原に遠征したときの写真で、R200SSにエクステンダーを付けて撮影したものです。


M57-Extender


写真見て、あれっっ?て感じでした。エクステンダーを使ったときにはコマコレクターが利用できないので、コマ収差かなぁ・・・、とも思ったのですが、にしては、星が三角形にはなってないですし、像面湾曲による収差なのでしょうかね。いずれにしてもエクステンダーは星野写真には使えそうにありません。

ということで、2インチのNAV-17HWとの組み合わせるために、ずっと欲しかった2インチ2倍のバローレンズを購入することにしました。

本当はテレビューのパワーメイトが欲しかったんですけど、高価で断念。評判の良さそうな笠井トレーディングの2インチショートバローにしてみました。


2Inch-Barlow-1


このバロー、私が持っている2インチ製品と比較すると非常に軽い印象です。2インチ構成は何かと接眼部分が重くなりがちなので助かります。



2Inch-Barlow-2

また、特徴的なのは、レンズ部分と、アイピースソケット部分に分割できる事です。このレンズの取り付けネジは、M48フィルター(つまり2インチアイピースフィルター)と同じネジが切ってあり、2インチアイピースに直付けすることも、物理的には可能です。下記の通りです。面白いですね。

ただ、この接続方法は、どうも像面湾曲による収差(中心と端でピントずれが起こる)が出るようで、実際の観測には使えない感じです。ま、眼視観測なら普通にアイピースソケットを使いますので、こんな接続はしませんけど。

2Inch-Barlow-3

撮影の際は、下記の通り、Borgのパーツを使ってます。上が望遠鏡側で、パーツは上から、

・笠井2インチショートバロー
・52 → 48 ステップダウンリング(カメラ用の物です)
・Borg2インチホルダー

この写真には付けていませんが、Borg2インチホルダーの上部のネジ部分に、BorgのM60→M57/60ADを付ければ、R200SSに直接接続することが出来ます。


2Inch-Barlow-4

先日、エクステンダーと、このショートバローでM42を撮影してみました。

まず、エクステンダーの写真です。M57同様、周辺の星像がかなり伸びているのが判ります。

M42-Extender


次に笠井トレーディングの2インチバロー。ちょっと向きが違いますが、気にしないでください(^^)。 こちらは変な星像の伸びは見られません。

M42-Kasai

やはりエクステンダーの収差だったようです。

今後、星野写真撮影には笠井の2インチショートバローを利用したいと思います。

ちなみに、このバロー、レンズとカメラの距離を変えると、倍率がかなり変わるようです。こちらも色々と試してみたいと思います。

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