ガニメデの影と模様2020年09月02日

8/29 21:15 に撮影した木星と衛星のガニメデです。木星表面の『ほくろ』は、ガニメデの影です。今回のほくろは、木星の中心付近に出てますので、円形に近いですよね。前回のカリストの影は端に近かったので、円周方向に楕円形をしていたと思います。興味ある方は見比べてみてください。そして・・・、

ガニメデの表面の模様が写りました!!
ま、ちょっと黒い部分が見えているレベルですけど、凄いでしょ?

4個の衛星のうち、ガニメデは比較的表面の模様がよく写るのですが、私自身撮影に成功したのは2度目です、バンザーイ!!(^^)

ここ数年、機材、特にデジタルカメラと画像処理の進歩がすさまじく、木星の本体だけでなく、衛星の模様まで写せる時代になりました!

本当に凄いですね!!!

望遠鏡:R200SS+Powermate x5(合成fl=8,000mm程度)
カメラ:ASI462MC + IR カットフィルター
FPS (avg.)=40
Shutter=21.15ms
Gain=372 (62%)

De-Roration処理してみました2020年09月03日

昨日シェアさせていただいた 8/29 21:15 に撮影した木星と衛星のガニメデ。良く撮れていたので、WinJUPOS使ってDe-Rotation処理してみました。


90秒 x 10 セットです。1枚よりやはりだいぶ滑らかになりますね。

いつもはDe-Rotaion 無しの2分で撮影するのですが、今回は、De-Rotation前提に短めにしてみました。次は、もう少しFPS上げて、1回当たりの時間を短くしてみようかと思ってます。

ただ、夏もそろそろ終わり。秋雨の時期に入ってきますね。。。

木星3D2020年09月06日

8/29 に撮影した木星と衛星のガニメデ。自転による模様の動きを使った立体視を久しぶりに作ってみました。右目で右、左目で左の木星を見てみてください。ガニメデも浮いて見えると思います。


※スマホで見ていただくことを想定しています。PCのモニターだと離れすぎていると思います。
2枚の写真は15分間の模様の違いです。木星の自転、衛星の公転って速いですね。

M1062020年09月08日

かなり間が開いてしまいましたが、3/20に天城高原へ遠征した際に撮影したM106です。投稿忘れで・・・。(笑)


当日は、久々に30㎝の望遠鏡を使って、眼視観測をじっくり楽しみました。

見たのは、

M51、64、81、82、83、87、106、NGC4038、NGC4565

などの春の銀河です。残念ながら天城高原でも光害はそれなりにあって、眼視観望では淡いものが多いのですが、その中で結構見栄えがするなぁ、と思ったのがこのM106銀河です。

110個あるM(メシエ)の中で最後の方の天体なのですが、写真写りも良いですね。場所は、北斗七星のすぐ近く、りょうけん座に位置します。距離は2100万光年と言われています。

見栄えのすることは理解していて、数年前から撮りたいなぁと思っていたのですが、春は色々見たい銀河が多くて・・・、目移りしてしまいなかなかチャンスがありませんでした。ということで今回初撮影です。(^^)

格好いいですよね!!
私の好きな銀河の一つです。

望遠鏡:
 Ginji-300FN + Vixen エクステンダーPH(1708㎜ F5.6)
カメラ:
 Nikon D7500 (HKIR 改造)
フィルター:
 LPS-D1
条件: 
 ISO 8,000 x 120sec x 20 枚をSI8で加算平均スタック後トリミング
 TopazDenoizeでノイズ処理

ちょっと前の写真です(^^) M642020年09月12日

こちらに投稿し忘れていた写真がありましたので改めまして。(^^)

2/23に撮影した”かみのけ座” にある M64 です。見た目、凄く特徴のある銀河で、真ん中の黒い部分が目のように見える事から、『黒眼銀河』と呼ばれています。


無数の銀河が存在する、おとめ座の銀河群のちょっと外れにある銀河です。距離は地球から1,600万光年。ま、銀河ですのでそれなりに遠いのですが、望遠鏡での眼視観測でも目のように見ることが出来ます。

眼視だと淡くてよく見えない物が多い銀河の中にあって、これだけ濃く見える銀河って珍しいのでないかなぁと思えるくらいクッキリ見えます。

当日は風があり、高さ2mほどもあるような大きな望遠鏡での撮影は困難を極めました。多くの写真が風でブレてボツになる中、比較的良く撮れた物を3枚だけスタックしてみました。

次回、腰を据えてじっくり撮ってみたいです。

勾玉星雲 IC405 IC4102020年09月12日

こちらも投稿忘れです、、、改めまして。

すっかり季節外れになってしまいましたが、冬のダイヤモンドの一角をなす『ぎょしゃ座』です。

ホームベースのような5角形で、オリオン座の上方に明るいカペラがあるのですぐに見つかりますが、この写真は、その5角形の中にある星雲、IC405(右)、 IC410(左)と散開星団 M38(中央上)です。



IC405はその形から、勾玉星雲と呼ばれています。255mm のフローライト屈折で初めて撮ってみました。ぎょしゃ座の中心は冬の天の川の中にあるので、星の数がとても多く賑やかですね。

ずっと20㎝や30㎝のニュートンを使った長焦点撮影ばかり行ってきましたが、Z7を購入してから、この焦点距離の撮影が楽しくなってきました。

この写真はHKIR改造のD7500で撮影したものです。当時まだZ7改造していませんでしたので。

カリフォルニア星雲2020年09月12日

すっかり季節外れになってしまいましたが、2/23に撮影したカリフォルニア星雲です。




満月4個分ほどもあるとても大きな星雲です。
FS-60CB + 255㎜ + APS-C でギリギリ収まる感じですね。

望遠鏡:FS-60CB + C0.72X レデューサー (FL:255mm F4.2)
カメラ:D7500(HKIR改造)
フィルター:IDAS LPS-D1
ISO:8,000
露出:120秒×5枚

画像処理:
 Capture NX-D:カラーバランス調整、トーンカーブ調整
 SI8:加算平均(σクリッピング)スタック、周辺減光補正、明るさ調整など
 Topaz Denoize:ノイズ処理

以前、SNS投稿用に以前画像処理していたのですが、改めて丁寧に処理してみました。実は、カリフォルニア星雲ってあまりうまく炙り出せなくて苦手意識があったのですが、多少うまく処理できるようになりました。(^^)

オリオン大星雲~馬頭星雲・燃える木2020年09月12日

朝晩随分涼しくなってきましたね。その代わりに天候に恵まれない秋雨の季節となってますが。

さて、こちらもすっかり季節外れになってしまいましたが、ブログへの投稿を忘れていた2/23に撮影したM42オリオン大星雲~馬頭星雲・燃える木です。この辺りは本当に派手ですね。(笑)



望遠鏡:FS-60CB + C0.72X レデューサー (FL:255mm F4.2)
カメラ:D7500(HKIR改造)
フィルター:IDAS LPS-D1
ISO:4,000
露出:120秒×28枚

画像処理:
 Capture NX-D:カラーバランス調整、トーンカーブ調整
 SI8:加算平均(σクリッピング)スタック、周辺減光補正、明るさ調整など
 Topaz Denoize:ノイズ処理

手軽なSNSへの投稿が主になっていたのですが、これからはブログにも最新の天体写真を上げていきたいと思います。

NB4フィルター2020年09月19日

定期的に訪れるフィルター熱。最近またちょっとハマってます。主に惑星状星雲の電子観望や撮影に使っているNB1。

さらに効果高そうなNB4が出たので購入してみました!!


※右後ろに写っているのがNB1です。

HαとOIIIのみを選択的に通すフィルターで、

NB1: OIII側32nm、Hα側が20nm
NB4: 両方とも15nm

となっています。覗くと、両者、比較的良く似てますが、比べると、NB1の方が明るく青っぽい感じで、NB4の方は暗くて緑っぽく見えます。

惑星状星雲がさらに良く見え、良く撮れる気がします。
散光星雲などのHαにも効果ありそう。

早く使ってみたいですけど、なかなか晴れなくて。
4連休、どこかで晴れてくれないかなぁ。凄く楽しみです。(^^)

ちなみに、昨日こんな情報が。デュアルラインバンドっぽいものが出てくるようです。


NB4ちょっと待ちでしたかね。こちらは結構価格も高そうな気もしますが。
ま、まずは、NB4使ってみます。

ちなみに、Hα、OIIIですが、分かりやすい例で、添付の『らせん星雲』は、外側の赤い部分がHα、中央の緑っぽい部分がOIIIです。


※この写真は、NB1ではなく一般的な光害フィルターである、IDASのLPS-D1を使って撮影してます。

らせん星雲はこの二つの光しかないので、そこだけ通すフィルターを使うということですね。

そうすると、蛍光灯や白色LEDなど、都会に蔓延する光害を大幅にカットして、この星雲だけが浮き上がってくるという仕組みです。

らせん星雲だけではなく、星の最期である、惑星状星雲は、OIIIとHαで輝くものが多く、そういった対象にこのフィルターを使うと効果は絶大です。

M57、M27、NGC2392などは、光害の多い私の自宅からでも、このフィルターを使うと電子観望で驚くほどよく見えます。

NB1でもその効果は凄いので、NB4に期待しています。

凄く楽しみです。

でも、まずは晴れて欲しいですね。(^^)

eVscope2020年09月20日

私の機材ではないのですが、ちょっとおもしろいものが出てくるようですのでご紹介します。
こちらです。

eVscope という電子観望専用の望遠鏡です。ちょっと価格が高過ぎじゃないかと思いますが、色んな楽しみ方があって良いと思います。

一般的な望遠鏡の様に直接光学系で覗くのではなく、CMOSで撮影した画像を、アイピースの形をした場所から電子ビューファインダーで覗く感じです。

実は、これ、1年くらいでしょうか、都内でVixenの観望会のお手伝いをしていた時に、外国の方が望遠鏡持って、私のところに突如売り込みに来ました。Vixenに取り扱ってほしかった様で、私をVixen社員と間違ったようです。

英語でしたし、すぐにVixenの社員の方に取り次ぎましたが。(笑)

ちなみに、IMX224って私が愛用していたASI224MC(3万円くらい)でも採用されている、1/3インチのセンサーです。とっても高感度で良く見えるし、良く撮れます。

ちなみに、私は、ごく最近、IMX224から、より低ノイズなIMX462に乗り換えました。(^^)

『エンハンストビジョンテクノロジー』

ってありますが、ライブスタック(+α)って感じなのでしょうかね。ま、私がいつもやっている電子観望に極めて近い感じと思ってます。

さらに、知人から聞いた話ですが、この望遠鏡、最大5台のスマホで望遠鏡の画像データのシェアが出来るとのことです。つまり、1人1人電子ビューファインダーで覗かなくても5人がスマホで見ることが出来る・・・!?

コロナ禍にあり、観望会の開催もままならない中、スマホに望遠鏡の画像がストリーム配信できると参加した方も楽しいかもしれませんね!

この製品、望遠鏡もカメラも、高価なものは使ってなくて、良い意味で、安価な既存技術の組み合わせ。でも、今時で面白い商品だなと思います。こういった商品が登場することで星空ファンが増えてくれると良いですね。

また、特にこの製品で、ということではなく、電子観望の凄さにもっとみんな気付いて楽しんでほしいなぁと思います。眼視では見えるはずのない凄いものが都会でも見えるんですよ、本当に。

『空の暗いところで大きな望遠鏡を使って眼視を楽しむ』

それは究極の贅沢で、天体観測の本当の醍醐味だと思います。

ただ、その様な環境に恵まれることってまれですよね。たいがいは、『光害』が邪魔して淡いものが良く見えません。

その様な時に、有用なフィルターと組み合わせたりすると、淡いものがはっきり見えてきます。そういった夜空の楽しみ方がもっともっと広まると良いなぁと思います。