見上げてみよう宙のカレンダー2022年03月09日

私の宙ガール(ビクセン星のソムリエ®)のお友達が、


でその日や季節に見る事の出来る星空の情報を発信しているとのこと。

『星に少し興味を持っている女性向けに易しく簡単な言葉を使って書いてます☆*°』

とのことです。興味ある方は是非覗いてみてください♪

月と金星と火星2017年01月26日

日没後、西の空で素晴らしい輝きを放っている金星ですが、実はそのすぐそば、左上に昨年地球に接近した火星が輝いています。そして、2/1、ここに月もお付き合い。美しいトリオで楽しめそうです。

添付は2/1 18:40頃の夜空です。皆様是非当日お楽しみ下さい。

ランデブー

金星の満ち欠け2017年01月21日

これまでは天体写真や器材に関する内容が多かったのですが、「星空案内人」の資格取得したこともあり、サイエンスコミュニケーターとして、今後、星に関するコラムを書いていこうと考えています。

第一回目は、見頃を迎えている「金星」をテーマにしたいと思います。

今日は2017年1月21日。ここ最近、日没直後西の空にひときわ明るく輝く星が見えます。それが金星です。金星は、夜明け前の東の空や日没後の西の空にその明るい姿が見えることから、明けの明星、宵の明星などと呼ばれています。あまりに明るいため、UFOと間違われたりすることもしばしば。(^^)

明るさは地球との位置関係により変化するのですが、現在-4.5等星です。

マイナス?と思われる方もおられるかも知れません。1等星より2.5倍明るいのが0等星。そして、0等星よりさらに2.5倍明るい(一等星よりは2.5x2.5=6.25倍明るい)のが-1等星です。現在、金星は-4.5等星なので、1等星より150倍も明るい!ということになります。UFOに間違われるのも無理もないかも知れませんね。

そう言う私も、そこに金星があることを分かっていながら、あれは飛行機だよね、と思ってしまうことがあります、飛行機にしては全然動かないなぁ・・・、なんて。(笑)そう見違えてしまうほど明るい天体、それが金星です。

その金星、以下のような特徴があります。

・月と同じように満ち欠けする
・真夜中に見ることが出来ない

これは、地球より太陽に近いところを公転している惑星(内惑星と言います)の特徴です。金星の他には水星が同じような特徴を持ちます。

地球から見たとき、内惑星はある一定角度以上太陽から離れることが出来ません。つまり、地球から見ると、いつも太陽のそばにいる、と言えます。太陽-地球-金星という順序はあり得ないということですね。ま、水金地火木土天海という並びからすると当然なのですが。(^^)

Venus-1

※上の図は、太陽及び、金星と地球の公転を模式的に示した物です。縮尺は正しくありません。また、太陽と金星、地球の位置関係を示す物ですので、地球の位置は固定して、金星のみ動かしてみました。その点はご了承下さい。

地球から見たときの金星はいつも太陽のそばにいるのですが、その中でも一番太陽から離れる点があります。その位置を西方最大離角、東方最大離角と言います。夕方西の空に出ていて、東方向に一番離れている時が東方最大離角です。

Venus-7

金星は望遠鏡を使えば昼間でも見ることが出来ますが、観望は基本的に暗くなってからですよね。そうすると、太陽から離れている最大離角の頃が一番観測時間が長く、見易いと言うことになります。

最大離角以外のポイントとしては、地球と太陽の間に金星が入る(上下にずれるため一直線に並ぶわけではありません)ポイントを内合、その逆で、太陽の反対側にある時を外合と言います。

内合付近、外合付近、最大離角付近での金星の見え方は以下の通りです。

内合付近
 ・地球~金星の距離が近いので金星は大きく見える
 ・太陽の光が当たらない陰の部分が多く見えるので、大きく欠けた形(三日月のような形)に見える
 ・太陽と同じ方向に見えるので、日の出直前か日没直後の短い間しか見えない。

外合付近
 ・地球~金星の距離が遠いので金星は小さく見える
 ・太陽の光を正面から受けるので、ほぼ円形(満月状)に見える
 ・太陽と同じ方向に見えるので、日の出直前か日没直後の短い間しか見えない

最大離角付近
 ・西方最大離角付近では日の出前、東方最大離角付近では日没後、長く見ることが出来る
 ・形は半月に近い形で見える

今は東方最大離角を過ぎ、内合に向かっているところです。ステラナビゲーターを使ってシミュレーションした金星は下の通りです。 視野円は、見かけ視界50度、250倍です。

Venus-2
            ↑2017年1月21日の金星



Venus-4

            2017年2月20日の金星

Venus-5

            2017年3月2日の金星

Venus-6

            2017年3月12日の金星

このように、これからほぼ2ヶ月先の内合に向かって金星は大きくかつ、欠けて見えるようになります。内合の3月末を過ぎると朝方、日の出前の東の方角に見え始め、今度は西方最大離角に向け小さく、そして、半月状になっていきます。

実はこの内合付近の大きく欠けた金星の姿、私の大好きな対象の1つです。

欠けた姿を見るには50倍程度の望遠鏡が必要となりますので、少し敷居が高いかも知れませんが、小型の望遠鏡でも勿論十分確認することが可能です!

お持ちの方はこれから2ヶ月間、その姿を大きく変える金星に是非ご注目下さい!!