米国株の外貨決済 ― 2022年02月17日
星とPCネタがほとんどなのですが、今日はちょっと志向の変わったブログを。
ちょっと衝撃の事実が判明しましたので。(笑)
何かというと、
『ドル決済での米国株の売買、その損益に関して』
です。つまり、ドルでアメリカの株(ドル建て)を買って、売却してドルを得る。その際の損益の考え方についてです。
実は、私、去年、
『ドル建てでは損をしている』
にもかかわらず、『利益が出た』として税金を払わなければならなくなりました。
ちなみに、私、理由があって証券口座は源泉徴収無しの特定口座です。そこで、年間通しての損益を計算していて、この衝撃の事実にぶち当たりました。
普通、損をしていたら税金を払う必要はないですよね?
曲者は為替です。
外国株式の売買の際は、ドル建てで売買した場合でも、購入時と売却時の円建ての価格で損益を計算するそうです。。。こんな感じです。
例えば、以下の様にアマゾン株をドル建てで購入、売却したとします。
購入時
為替1ドル100円の時にアマゾン株を3,000ドルで購入
(ドル建てなので3000ドル払う)
売却時
為替1ドル120円の時にアマゾン株を2,900ドルで売却
(ドル建てなので、2900ドルを得る)
3,000ドルで買った物を2,900 ドルで売却しているので、100ドル損してますよね。私は一切円換金はしていないので、以下の様に計算するものと信じて疑ってませんでした。
(2,900-3,000)× 売却時?の為替 = -12000 円の損失
ま、いつの為替を適応するのかに関しては、そもそも円環換金していないので、年間の平均という考え方もあるかもしれないな、とは思っていましたが、損失は損失、そこが変わることはないと思ってました。
でも税制上は購入時と売却時を円換算する、つまり、以下の様に計算するので、税金を払う必要があるとのことです。
購入時
3000ドル×100円 = 30万円
売却時
2900ドル×120円=34万8千円
4万8千円儲かっているからその分の税金を払いなさい、ということの様です。
手持ちのドルは少なくなるのになんか変だと思いませんか?
で、どこでつじつまが合うかというと、
『ドルの購入単価が、100円でななく、120円になる』
つまり、日本円に戻した時の為替にかかる税金が安くなるということになります。つまり、30万円で購入したドルを34万8千円で日本円に換金しても為替利益は『0』なので税金は払う必要はない。
でも、為替の利益は雑所得ですからね、20万円までは無税。
株は利益の20%が税金です。
為替分の利益を株の利益として払うのっておかしい、と思うのは私だけでしょうか。
本来、株の損益と為替の損益は切り離して考えられるべきと思いますが・・・。
円高の際に米国株を購入して、円安の際に売却すると、ドル建てでは存在しないはずの為替の利益が株式の売却益として乗っかってきます。
ちなみに、2021年の為替は年初が1ドル104円、年末が116円で、10%近く円安になってます。
このため、円高の時に購入、円安の時に売却してしまった私は、ドル建てで損しているにもかかわらず税金を払う羽目になってしまいました。
今の税金の計算方法だと、円建てにしろ、ドル建てにしろ外国の株を売買する際は為替のリスク 『も』 負うことになります。外貨決済にもかかわらず、株式の売買で為替のリスクを負うことになるとは知りませんでした。
こんな計算されるのであれば、短期の売買には向かないですね。積み立てでじっくり増やしていく、そして、株の割安、割高だけではなく為替も考えて、円高の際の購入や円安の際の売却を可能なら控えるしかなさそうです。
でも、上記の様な損益の考え方だと、株の売買を行うたびに、外貨調達に関する為替コストもどんどん変わってくることになるので、外貨をいくらで調達したかもわからなるんじゃないのかな。。。外貨預金の金利も上がってきそうだし、色々面倒なのでおとなしく外貨定期にでもしておくかな。(笑)
しかし、何でこんな仕組みなんでしょうね、どう考えてもおかしいと思います。
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