Sky Watcher DOB GOTO16 購入! ― 2025年05月29日
Sky Watcher のキャンペーンで、DOB GOTO 買いました!
勿論一番大きい奴、40 cm モデルの
DOB GOTO 16 Wifi です。
キャンペーンの一台限りを購入したのは私です。(笑)
そのデカさと重さに四苦八苦。
一人での組み立ては無理かな?と何度か諦めかけましたが、工夫を凝らし、何とか一人でくみ上げることが出来ました。
最初の難関が、セルに取り付けたミラーの筐体への組付け。
マニュアルには、筐体を逆さまにして組付けて、イイね、になっているのですが。(笑)
これ凄く重いんです。
持ち上げること自体は出来ますが、その後、空中で逆さまにして、筐体にぶつからないように数センチをコントロールしながら入れ込むのは一人ではとても無理だと思いました。
『Sky watcher よ、俺には無理だ』
ということで、色々考えた結果、鏡筒本体をGinji 300FN設置用に自作した治具(上の写真で木の固定具)の上に置き、床に置いたミラーを90度傾けて鏡筒にぶつけないように組付けました。
冷や汗かきました。😅
先々、ミラー洗浄の時はどうしよう?とは思いましたが、今はとりあえず先送り。ま、そのうち慣れてくるとは思います。
鏡筒を架台に乗せるのも一苦労。ミラーの搭載された重い鏡筒を架台のアリ型まで持ち上げて組付けるのは、こちらも、
『これは、一人じゃ無理』
と何度も諦めかけました。ちょうどよい高さの机があったのでそこに仮置きしたうえで、架台を寄せて何とか組み付けることが出来ました。
組み上げた後、外せるのかな?と思って持ち上げてみましたが、何とかなりそうです。
ま、最初はなんでも難しく感じるものなんだなと思います。
組み上げた後、不思議に思ったことが一つ。
40cmモデルなので、直立すると2m近くある大きなものなのですが、デフォルトだと接眼部が鏡筒の斜め上に向いていて付いているんです。
これだと30度以上の対象を見る際に脚立が必要・・。
『何で上向きに付いているんだろ?』
これ何とかならないかな。と考え、接眼を構成する鏡筒前方部分を右回りに45度回転させ、真横を向くように変更しました。
デフォルトの接眼部の位置。斜め45度上向きに設置されています。
真横に変更しました。
これで高度60度くらいまでは脚立なしで覗けるようになります。(私の身長は165cmくらいです)
変更後、光軸もバッチリ調整しました。
調整器具は、いつもの、HOTECHレーザーコリメーターです。2インチの差込口に均等かつがっちり固定できるとても信頼できる機材です。国内では販売していなかったので、海外から個人輸入しましたが、買ってよかった機材の一つです。
大きく重い機材ですが、組み上げた後に自由に動かせるように Amazon でキャスターを購入し、架台下部分に取り付けてあります。これはとても便利で、観測場所に運ぶ手間が相当に省けそうです。
実は、購入当初は、これで、ベランダのドアから出し入れしようと思っていたのですが、この丸いパーツの直径が 85cm あるんです。で、引き違いの窓から出せないことが判明。💦
皆さん、40cm は想像以上に重く、デカいです。(笑)
色々考えたのですが、Telegizmos のカバーを掛けて、ベランダに常設するのが良いかなと考えています。
手持ちのT3R6モデルをかけてみたところ、直立だと下まで届かなかったのですが、30度くらい傾けたところ、丁度下まで収まりました。これで重機材も手軽に運用できそうです。(^^)
なかなか晴れないですが、ファーストライトが楽しみ。
M13などの球状星団やM51などの銀河、M57やM27などの惑星状星雲をを見てみたいです。凄いものが見えそう。
次回の星見が楽しみです。
M13 ― 2025年05月12日
我が家の巨砲、Ginji 300FN を使って 4/30に撮影した M13 です。
球状星団は大きな望遠鏡で撮影すると内部まで分解して迫力がありますね。逆に、明るさの違いが大きく、実は少し苦手意識があったのですが画像処理も少しは進歩したようです。(笑)
もう少しオレンジに光る星々があるような気がします。そういった意味で、少し色合いが寂しいでしょうかね。次回はフィルターなしで撮影してみたいと思います。
望遠鏡:Ginji 300FN + エクステンダーph(fl=1,708mm F5.6)
カメラ:ASI 2600MC (Gain100 -20℃)
フィルター:LPS-D1
赤道儀:AXD + ステラショット3
撮影条件:300秒 x 11枚
画像処理:SI10 ホット/クールピクセル除去、コンポジット、オートストレッチ、デジタル現像処理、レベル調整など
Ginji300FN のEAF化 ― 2025年05月11日
Ginji 300FN に ZWO の EAF を取り付けました。
手持ちの Ginji の接眼部は EAF に対応してなくて、いつも手動でピント合わせを行っていたのですが、これってやっぱり面倒。何とか取り付ける方法はないものかと調べていたところ、何と、最近販売されているGinjiが EAF 対応になっているとのこと!
ただ、EAF 対応接眼部のパーツ販売はされていないように見えます。そこで、笠井トレーディングに問い合わせたところ、
1. パーツ販売も可能だが3万円を超える
2. ただし、同一の接眼部を持つ大型 RC などの注文の際、接眼部をアップグレードする人がいると余ったパーツとして安価で販売可能
さらに、
『ちょうど今、2に該当する人がいて今週末にRCが入荷します。ご要望の EAF 対応の接眼部を安価で提供できますがどうしますか?』
と言われ・・・、勿論買います、と即回答。(^^)
こちらが旧接眼部。
こちらが新接眼部。形状が少し四角くなっているのと、EAF取付用のねじ穴が追加されているところがぱっと見異なります。
で、取り付けてみました。
取付も動作も特に問題ありませんでした。これでGinji 300FNを使った撮影も手軽に行えるようになります。(^^)
一度この手のパーツを使うと手動には戻れないですよね。DSOだけではなく、惑星撮影の際にも大いに活躍してくれそう。
楽しみです。
久しぶりの天体写真撮影 ― 2025年05月02日
最近眼視観測にはまっていたのですが、久しぶりにガッツリ天体写真の撮影を行ってみました。対象は、私が天体写真の進捗を図るためのベンチマークとしているM51子持ち銀河です。(^^)
望遠鏡:Ginji 300FN + エクステンダーph(fl=1,708mm F5.6)
カメラ:ASI 2600MC (Gain100 -20℃)
フィルター:LPS-D1
赤道儀:AXD + ステラショット3
撮影条件:300秒 x 12枚
画像処理:SI10 ホット/クールピクセル除去、コンポジット、オートストレッチ、デジタル現像処理、レベル調整など
条件の良い夜空では、30cm での眼視観測でもうっすらと渦を巻く様子が確認できます。20cmと比較すると、やっぱり口径の大きな30cmの価値があらためて確認できます。
最近は高性能屈折望遠鏡が流行ってますが、銀河撮影にはやはり、口径がものを言います。
久しぶりに天体写真に没頭しました。この日はM13とM57も撮影。
やっぱり星見は楽しいです!!
反射望遠鏡の放射冷却対策 ― 2025年03月18日
少し前に話題になった望遠鏡の放射冷却対策、実施してみました。望遠鏡が放射冷却状態になると、外気温より望遠鏡の温度が下がり、結露や筒内気流を誘発するというものです。対策は、光物にすること。(笑)
詳細はこちらをご確認ください。
対策を実施したのは、30cm のニュートン反射、Ginji-300FNです。表面に張ったのはこちらのアルミシート。
Ginji が本当に銀色に。(^^)
アルミシートは擦れると破れてしまうので、鏡筒バンドのところにはステンレステープを巻いてあります。また、主鏡部分は光軸調整や、温度順応を促進するため、テープ止めとして簡単に外せるようにしてあります。
対策を施した後、氷点下に下がるベランダで観望を実施。対策が功を奏したかどうかに関してはもう少し検証が必要ですが、木星は、まずまずクリアに見えました。
朝まで望遠鏡を置いておいたところ、鏡筒バンド、アリガタ、ファインダーなど、アルミシートを巻いていない部分には霜が凍りついていましたが、アルミシートを巻いた鏡筒部分に霜は付いてませんでした。
ま、そういった意味では、効果はあるのでしょうかね。もう少し使ってみて効果を確かめたいと思います。
CP+ 2025 行ってきました その4 ― 2025年03月12日
去年試作機が目白押しでとても楽しかったサイトロンブース。今年はそれらの多くが製品化されて、逆に言うとちょっと新鮮さに欠ける感じでした。(笑)
一番目立つところに展示されていたのがこちら、昨年も試作機として展示されていたSJH-75UF です。
新潟の胎内で開発・製造が進んでいる、サイトロンジャパン初の自社望遠鏡です。SD・EDを含む6群6枚の構成で、中心0.67μm、フルサイズ周辺で1.31μm、ストレール比が99.2% と、最近の高性能望遠鏡の中でも光学性能は頭二つくらい抜けてます。
個人的には結構気になっている星割れについても 『原因を排除』 と明記されていて期待が持てます。
ついに、今年夏以降発売とのこと。
昨年の状況と異なるところは、Askarが立て続けに高性能写真鏡である SQA を製品化してきているところ。SJH-75UFは眼視も出来るフォトビジュアル系ですが、どんな価格で、どの様な評価が得られるか気になるところです。
赤道儀は最近流行りの波動歯車タイプで、本体10kgで最大積載量が25kg とのこと。既に発売されているSkywatcherの Wave 150i が本体 5.8kg で最大積載量 25 kg なので仕様だけ見ると後発としてはどうなんだろうな?という気はしますが、こちらも2025年夏以降発売との事なので注目していきたいと思います。
もう一つ大注目はこちら。Hα望遠鏡、Heliostar76Hαです。こちらも昨年参考出品されていたものですが、ついに製品化となりました。
メインのエタロンフィルターは望遠鏡中央に搭載されています。このエタロンフィルターの性能が凄くて、シングルスタックで 0.5Å以下とのこと。
一般的にはシングルスタックでは0.7Å、ダブルスタックとすることで0.5Åとなります。シングルスタックなのでコストパフォーマンスはかなり高いはずです。
この望遠鏡の評価記事が天文ガイドの4月号に掲載されていますので興味ある方は見てみてください。
実は私、昨年、右のACUTERフェニックスを初期ロットで購入しました。
小型の割に大変良く見える望遠鏡で大満足しています。ちなみにこちらのエタロンフィルターは0.6Åと、一般的な0.7Åより狭く、そのあたりが良く見えるゆえんだと思ってます。
フェニックス、とてもよく見えるのですが、天文ガイドの記事を読んでいると、Heliostarも追加で欲しくなってきます。
完全にメーカーの戦略にはまっている気がしますね。(笑)
CP+ 2025 行ってきました その3 ― 2025年03月11日
SHARPSTAR Asker のサイトでは、まずこちらがお出迎え。(笑)
20cm、23㎏ の屈折望遠鏡です。EQ8が小さく見えるほど巨大な望遠鏡って凄いですね。TOAの様な性能はないが、EDレンズを使って色収差は良好に補正されているとの事。
こういう望遠鏡は恐らく日本のメーカーだと企画段階で誰かがストップをかけると思います。(笑)そこを正面切って製品化してくるところが中国メーカーの凄い所なのかもしれません。
天文台クラスだった20㎝の屈折望遠鏡をコンシューマーでも買えるようにした、というところに敬意を払いたいと思います。
下は、カーボン鏡筒からアルミ鏡筒に仕様変更が行われた双曲面望遠鏡、15028HNT-ALです。主鏡の光軸調整も前モデルから変更され、使いやすくなっているとの事。
高橋製作所のイプシロンは補正レンズを外し、その前にフィルターを付けることが出来ますが、こちらの製品はそれは出来ない様です。
ま、ZWOなどで撮影する場合は、カメラアダプターの中に入れたり、フィルターホイールを使うケースが多いと思いますのであまり問題ないのでしょうかね。
13㎝/364mm と 15㎝/420mm の2モデルがあって、共に F2.8。
個人的には結構注目しているのですが、使っている方はあまり見かけません。マイナーチェンジとなって、そのあたり挽回できるのでしょうかね。
こちらは、個人的にも大注目の Asker SQA シリーズです。
・・・と、見慣れないモデルが。何と7cm のモデル、SQA 70がラインナップされてました。こちらによると、他のモデル同様、F4.8 で、焦点距離は336mmの様です。性能も凄そうですね。
85と106。垂涎のタカハシ、FSQ をモロに意識した望遠鏡だな、と思ってましたが、矢継ぎ早に7cm も出してきました。その開発力と製作能力に驚かされます。55や106のレビューによると、星割れが・・・、という書込みも幾つか確認できますが、口径食?改善可能??など、どうなんでしょうね。
また、FSQと比較すると、レデューサー無いことが個人的には気になっていたので、質問してみました。こちらは、F4.8で比較的明るいので、今のところ出す予定はないと仰ってました。ただ、
『Askerはお客さんの要望を聞いて製品化を行っています』
とのことで、そういった意見が多くなれば製品化されるの・・・、かも知れませんね。
ホント、最近200mm~400mmあたりの高性能屈折望遠鏡から目が離せません。
CP+ 2025 行ってきました その2 ― 2025年03月09日
Vixenのサイトでは新しい屈折望遠鏡が多数展示されていました。その中で、参考出品として展示されていたのが、『SDP80SS』 です。
左が既に発売済みのSDP65SS。右が参考出品のSDP80SSです。SDP65SSはレンズが動くことによりピント合わせを行いますが、SDP80SSは一般的なラックアンドピニオンになっています。
SDP65SSは33万円ですが、SDP80SSはどのくらいになるのでしょうね。
最近 Askar が高性能望遠鏡を立て続けに製品化していますので、そこに割って入れるのか。焦点距離でいうと、SQA85あたりが競合製品でしょうか。あちらはレデューサーが準備されていないので、どうなりますかね。楽しみにしたいと思います。
Vixen はここ数年で、短焦点(F5.5~6)のラインナップを増やしてきました。
・VSD(VSD90SS/70SS)
SD2枚、ED1枚を含む5群5枚のフラグシップ
撮影は直焦点及びレデューサー
・SDP(SDP65SS/80SS:参考出品)
SD1枚、ED1枚を含む4群4枚 VSD譲りの高性能
撮影は直焦点及びレデューサー
※レデューサー使用時のイメージサークルはφ30
・SDE72SS
SD
撮影にはレデューサーを利用
イメージサークルはφ30
デュアルスピードフォーカサー、キャリーケース付き!
・FL55SS
フローライト
撮影には、フラットナーもしくはレデューサーを利用
イメージサークルはφ44
それぞれに特徴があって面白いです。
こちらが SDE72SS です。2025年春発売とのことなので、間もなく発売ということなのでしょう。
ところで、最近中国製の製品の完成度の高さに驚かされます。デュアルスピードフォーカサー、鏡筒バンド、アリガタ、ケース付きは当たり前ですからね。SQAって性能はもとより、ぱっと見の完成度が高くて、所有欲をそそる格好良さがあります。(笑)
日本製にも頑張って欲しいと思います。
特にケースは付けて欲しい。
そのあたりを意識したのでしょうか、ラインナップとしては一番下の位置付けですが、SDE72SSは全て込み。
こういった製品が増えてくると良いなぁと思います。
CP+ 2025 行ってきました ― 2025年03月06日
先週末、CP+2025 に行ってきました。Canon Nikon Sony などのカメラ本体のブースにはほぼ立ち寄らず、望遠鏡ブースとカメラレンズのブース中心に回りました。
今回の目玉は個人的には何といってもこれ!
見てすぐ、最近流行りの波動歯車タイプだな、と思ったのですが、荻野工業 『OGINIC』 という『揺動歯車』の仕組みを使った赤道儀でした。
揺動歯車の仕組みですが、向かい合う二つの歯車の間に斜めになった伝達用の歯車(揺動歯車)があります。
私もまだよく分かってないので間違っているかもしれないですが、揺動の歯車の回転数はモーターと同等。これを向かい合う二つの歯車で 715:1 に減速回転させる感じでしょうか。
波動歯車の100:1程度の減速比に対し、こちらは715:1まで大きく取れるところがメリットの様です。
通常の用途は、波動歯車と同じで、ロボットアーム等の産業機械との事で、メリットデメリットも波動歯車タイプと同じとの事でした。つまり、
・赤道儀本体の重量の割に大きな積載重量が可能
・オートガーダーへの反応が良い
・バックラッシュが無い
・ピリオディックエラーは大きめ
ということになります。
ピリオディックエラーの大体の値や、PECに対応するのか?という質問については、まだわからないとのことでした。
驚いたことに、Vixenではこの手の新しいタイプの赤道儀の調査を3~4年前から行っていたとの事。当初は波動歯車タイプを検討していたが、最終的にOGINICを採用することになったとの事でした。
積載重量については、未定と記載されていましたが、40㎏くらいまでは行けるのでは?と仰ってました。
まだ試作機でかなり詰めが必要との事でしたが、楽しみな赤道儀ですね。
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