ハーモニックドライブ赤道儀 CRUX 170HD その22022年05月30日

昨日の続きです。お借りしているハーモニックドライブ赤道儀、CRUX 170HDの基本的な動きが分かってきましたので書いてみたいと思います。CRUX 170HD は、TiTaN TCS というコントローラーで操作します。操作ボタンは iPod の様な感じと言えばよいのでしょうか、凄くシンプル。

・中央・・・決定ボタン
・回転入力・・・メニューを高速に移動
・外側・・・赤道儀のRA/DECを操作

という感じです。戻るボタンが無いので最初は戸惑いましたが、回転入力が良く出来ているので慣れれば問題ありません。

電源は一般の赤道儀同様12V。

TiTaN TCS経由、RA/DECのコードで赤道儀に供給されます。つまり、信号と電源供給がRA/DECそれぞれ1本ずつで供給される形です。 


赤道儀の使い勝手を決めると言っても良いこの黒いBox、『TiTaN TCS ですが、結構色々な機能が搭載されています。

・ホームポジションは真東、真西、南などから選択できます。
 VixenのSB10の場合、ホームポジションは真西ですが、TiTaNの場合選択可能です。選択可能、というとことは逆に言うと、電源を入れた後、ホームポジションでまず、Sync(アライメントですね)処理を行う必要があります。

最初これが理解できてなくて、望遠鏡が下向いたり、全然違う方向向いたり。(笑)
ホームポジションをきちんとシンクしていないのが原因でした。動作を理解してからは想定通り動くようになりました。

・安全機能として以下が搭載されています。
 Meridian Stop・・・子午線越えの自動停止
 Meridian Limit・・・子午線越えをどこまで許すか
 Go Below Horz・・・地平線以下の導入を許すか
 ※他にもいろいろありますが、とりあえずイナバウアーと、鏡筒下向きの防止関連

・Bluetooth or Wifiどちらかを選択利用可能(ファームウェア書き込み時に選択)
 ファームウェアとASCOM Driver はこちらからダウンロードできます。Bluetooth or Wifi は、ファームウェアを書き込む際にラジオボタンで選択する感じです。

 https://www.hobym.net/firmware 

現時点で Firmware、ASCOMドライバー共、最新バージョンは、3.4.4です。実はお借りした時点でファームウェアが結構古く(3.2.2でした)、ASCOM経由で操作した際に動作に不安定さを感じたため、最新版にUpdateさせていただきました。Updateしたところ、不安定さは解消しました。

選択可能な無線ですが、私はWifiを選択しました。ステーションモードと、APモード、両方とも可能です。例えば、TiTaN TCSを自宅に設置したWifi親機に接続し、ステラショットとLAN経由で通信したい時には、ステーションモードで接続すればOK。ASI Air Proと接続するときも、ステーションモードで接続できます。逆に、APモードで立ち上げれば、PCを無線子機としてWifi 親機のTiTaN TCSに接続できます。便利ですね。

有線の場合は、RS232C接続となります。ま、最近だとRS232C to USB 変換ケーブル使ってPCやASI Air Pro にUSB接続ですね。

(5/31Update)
マニュアルによると、USB-A to USB-A の有線接続でもコントロールできるようです。こちらは試していないので分かりません。
(Updateここまで)

・ステラショット2とはASCOM経由で接続可能です。利用には、ASCOM Platformと、TiTan TCS の ASCOM Driverのインストールが必要です。

古いFirmware はASCOM経由での少し安定性に欠けていた(微動操作をASCOM経由で繰り返すと赤道儀が暴走するような動きを何度か経験しました)気もしますが、最新バージョンは今のところ問題なく動いています。

(5/31Update)
ファームウェアとASCOMドライバーのバージョンは同じものを使う必要があるとマニュアルに記載がありました。不安定な動作はバージョンの不一致と思われます。Update後はファームウェア、ASCOMドライバーとも3.4.4となっています。
(Updateここまで)

ASI Air Proでは直接、『HBOYM crux Series』 が選択可能です。ボーレートのデフォルト値は、115,200bps(変更も可能)です。ASI Air Pro のデフォルト設定は 9,600ですので変更すれば繋がります。

接続は、シリアルだけではなく、LAN も指定可能です。TiTaN TCS側でWifi選択した場合は、LAN接続を選んで TiTaN TCS のIPを指定すれば接続できる・・・はずです。(ごめんなさい試してませんw)





ASI Air ProをCRUX 170HD に接続し、ベガ → デネブを導入した時の動きはこんな感じです。 
 

          ベガに望遠鏡が向いている状態です。

          ターゲットで、デネブを選択

          デネブに向かって赤道儀(青丸)が動いてます。

          さらに動いて・・・

          デネブに向きました。

         その後、微動操作でデネブを中央に合わせて、Alineすれば完了

勿論、ASI Air Pro の超便利機能、プレートソルビングを使えば自動でターゲットを中央導入→アライメントが完了する・・・、はずです。

ごめんなさい、上記は昼間に動作シミュレートしたものなので、カメラも接続していませんし、勿論星も見えてませんので、そこまでは試せてません。

そのあたりの使い勝手はまた次回!

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