高ソメキャンプ場での観測2017年06月11日

5/27-29で高ソメキャンプ場まで遠征しました。目的は、27日の観望会の開催と、新月期の観測です。観望会は参加者は10名程度と少なかったのですが、晴天にも恵まれ、凄く濃い内容の星空案内が出来たかなぁと思います。28日は天文台周辺で一晩中撮影を行いました。今回の対象は夏のメシエ天体と見頃になっているジョンソン彗星です。写真は全て以下の構成で、ISO感度、露光時間、枚数のみ異なります。

望遠鏡:R200SS + コレクターPH (780mm F3.8)
赤道儀:AXD
カメラ:Canon EOS Kiss X6i(IRスターショップ新改造
フィルター:LPS-D1 フィルター
オートガイダー:QHY5L-IIM + ミニガイドスコープ

M8

M8(干潟星雲)
ISO 3200 x 90sec x 10枚 加算平均コンポジット
※星雲周辺をトリミング

以前に比べて淡いところまで撮れるようになってきました。昨年末、オートガイダーを購入、ゆっくり時間を掛けて露光できるようになったところが大きいと思います。次回はISO1600程度まで下げて、さらにじっくり撮ってみたいです。また、M20とのモザイク合成などにもチャレンジしてみたいです。

M16

M16(わし星雲)
ISO 1600 x 180sec x 6枚 加算平均コンポジット
※星雲周辺をトリミング

わし星雲です。実はこの星雲、一番始めにBorg77EDII+非改造カメラで撮影した際写りが非常に悪かったので私の中では苦手意識がずっとあった散光星雲です。今回は比較的淡いところまで良く写りました。ハッブル望遠鏡が撮影して一躍有名になった創造の柱も良く写っています。次回はこのあたりを拡大して撮ってみても面白いかも知れません。また、今回撮影しなかった、M17(オメガ星雲)とのモザイク合成もチャレンジしてみたいです。


M20

M20(三裂星雲)
ISO 1600 x 120sec x 9枚 加算平均コンポジット

今回初めて青いところまでうまく出すことが出来ました。色の対比が本当に美しい星雲ですね。次回はM8と一緒に撮りたいと思います。

M13

M13(球状星団)
ISO 1600 x 240sec x 10枚 加算平均コンポジット

夏を代表する星座の一つ、ヘルクレス座にあります。このM13は、約50万個の星々がお互いの重力で密集してボール型を形成しており、球状星団の中では全天一美しいと言われています。球状星団は眼視でも見ばえがするので、私も大好きな天体の一つなのですが、実は天の川銀河には同様の球状星団が百数十個見つかっています。多くは年老いた星の集団のようです。でも、なぜ、星達がこんなに密集したんでしょうね・・・、本当に不思議です。球状星団の星々がその生涯を終えるとどんな姿になるのでしょうかね。

ジョンソン彗星

ジョンソン彗星
ISO 1600 x 240sec x 8枚 メトカーフコンポジット

今月~来月にかけて見頃のジョンソン彗星(C/2015 V2)です。ダストテールとイオンテール、両方とも写っているようです。(^^)
今現在、うしかい座の明るい1等星、アルクトゥールスの近くにあり、7月にかけておとめ座のスピカの近くに移動します。8等星くらいなので、肉眼では見えませんが、月明かりの少ない晩を狙って、是非、望遠鏡もしくは少し大きめの双眼鏡で探してみて下さい。

実は、この撮影、構成追尾モードで撮影しています、つまり、撮影中に彗星は移動しています・・・。ま、大丈夫だろと思って撮影したのですが、写真を見て、あらっ、駄目じゃんって。ま、アバウトな私らしい失敗です。彗星はもやっとしてますのであまり気付きませんが。ま、次回はキッチリ彗星追尾で撮影したいと思います。

梅雨の時期、なかなか晴れませんが、月末の新月期、晴れて欲しいなぁ!!