エスキモー星雲の電子観望 ― 2019年12月25日
12/23に撮影したNGC2392、通称エスキモー星雲です。場所は、ふたご座で、弟カストルの右腕のあたりにあります。
望遠鏡を使って見るとフードを被ったエスキモーのように見えることからその名前がついています。太陽と同じくらいの質量の星が寿命が尽きてガスを放出。そのガスがこの様に見えています。
この様な星雲は、惑星状星雲に分類されますが、夜空には、沢山の惑星状星雲が存在し、その見え方は、リング、鉄アレイ、シャボン玉、ふくろう、神の目!などなど、どれも非常に個性的で、私の大好きな対象の一つです。
エスキモー星雲も大好きで、良く望遠鏡で観ています。100倍くらいの倍率で見ると恒星とは違った大きさを持った天体であることが分かります。ただ、惑星状星雲の中では非常に小さいので、この写真のように模様まで見ることはなかなか難しいです。
実はこの対象、今年3月に上川村の50㎝の巨大な望遠鏡でも観望しました。さすがは暗い夜空と巨大望遠鏡!エスキモーの様な模様がハッキリと観察出来ました。皆さんもそのような機会があったら是非見てみて下さい。
今回は、自宅から電子観望と撮影を楽しみました。私の自宅は神奈川県でご多分に漏れず光害の多い場所ですが、電子観望ではライブで、はっきりエスキモーの姿を確認することができました。
私が子供の頃には考えられなかったことが簡単にできます。本当に凄い時代ですね。
望遠鏡:R200SS+エクステンダーPH(fl:1,120mm)
フィルター:NB-1
カメラ:ZWO ASI224MC
露出:6.00秒
ゲイン:452 (75%)
画像処理:100枚をダーク減算の後、AS!3でスタック。SIで画像処理。
ライブ画像
画像処理後の写真
かに星雲 ― 2019年12月26日
12/23に撮影したM1、通称かに星雲です。以前にもご紹介したことはありますが、それらは全て空の暗い天城高原や朝霧高原などで撮影したもの。今回は光害の多い自宅のベランダから撮影してみました。
かなりの高感度、かつ、15枚という少ない写真をスタック処理したものです。実は、50枚撮影したのですが、35枚は家の向こう側に隠れてしまい没となりました・・・。なので、かなり画質は荒いです。
ま、自宅ならではの失敗です。(笑)
北極星も見えないベランダですが気軽に撮影できるのは良いですね。
ベランダの拡張工事したくなりました。(^^)
望遠鏡:R200SS+エクステンダーPH(fl:1,120mm)
フィルター:NB-1
カメラ:Nikon D7500 (HKIR改造)
露出:60秒
ISO:20000
画像処理:15枚を加算平均スタック。SIで画像処理。
NGC1535 クレオパトラの瞳 ― 2019年12月29日
12/27に撮影したエリダヌス座のNGC1535 クレオパトラの瞳です。
素敵な女性の瞳の名前が付いていますが、それに違わぬとても綺麗な色ですよね。
この星雲も先日ご紹介したエスキモー星雲同様、寿命の尽きた星の最後で、惑星状星雲に分類されます。
この星雲、エスキモー星雲と似ていると思いませんか?
エスキモーと女性の瞳が似ている・・・、ちょっと不思議な気もしますが。そういったことを考えながら見てみるのも面白いです。(^^)
ちなみに、エリダヌス座って??あまりなじみのない星座かも知れません。
ただ、とても大きくて、88星座の中で6番目に大きな星座です。場所はオリオン座のリゲルの右隣にあるりますが、あまりに大きいため、関東では星座の全てを見ることが出来ません。その見えない星の1つがアケルナルという全天で21個ある1等星の中の1つ。他の星は3等星~なので、気付かないのも無理もないのかも知れません。
沖縄など南天に行けばアケルナルを見ることも出来ますのでそれなりに見栄えのする星座なのかも。寒い冬、南の島に旅行に行くことがあれば、ちょっと見てみてください。
望遠鏡:R200SS+エクステンダーPH(fl:1,120mm)
フィルター:NB-1
カメラ:ZWO ASI224MC
露出:10.00秒
ゲイン:500 (83%)
画像処理:391枚をAS!3でスタック、SIで画像処理。
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