Pentax Q コリメート法 その62013年01月17日

その5でご説明した拡大率(倍率)に関して、もう一度整理しておきましょう。
PentaxQでは、その倍率は、コリメート法で使用する接眼レンズの焦点距離が、

・8.5mmより短い場合
 直焦点 < コリメート法

・8.5mmより長い場合
 コリメート法 < 直焦点

となります。さらに前者に関しては、バローレンズで焦点距離を引き延ばすことで、直焦点であってもコリメート法同等の高い倍率が得られる、ということでしたよね。

元々私がPentaxQを惑星用に、と目を付けたのはまさにこの点なのですが、逆に、低倍率の方も結構面白いんです。

例えば私が所有する焦点距離17mmの接眼レンズをR200SSと供に使うと、

合成焦点距離 : 800 / 17 x 8.5 = 400 mm (35mm換算で2,200mm)
合成F値 : 400 / 200 = 2

となります。

2,200mmのF2ってすごいですよね。35mmで本当にそんな画角を実現した望遠レンズがあったとすると物理的に極めて大きな物になるのですが、その巨大な望遠レンズでどんな物が撮れるのか、想像するだけで楽しくなります。

望遠鏡において焦点距離を短くする(F値を明るくする)方法はレデューサーで提供されるというのが一般的ですが、それが接眼レンズだけで実現できる、というのが相当に面白いです。そもそもR200SSのようにレデューサーが準備されていない望遠鏡ではレデューサーは使えませんし。

今のところ、”2,200mm F2” では藤沢の自宅からM42 くらいしか撮影してませんが、いつか、暗い夜空で、存分にその可能性を確かめてみたいと考えています。