デジタルカメラ天体改造 ― 2021年06月27日
梅雨でなかなか天体観測が出来ませんね。ということで、またも機材ネタ。最近愛犬と共に、休日花を見に、散歩に出かけることが多くなりました。
写真を撮りに行くのですが、最近使ってるのは、天体改造したNikon Z7。
『天体改造』って?という方はこちらご確認ください。
夜空には電離した水素にまつわる光(Hα:656nm)が沢山あふれています。いわゆる散光星雲に含まれる赤い光なのですが、人間の目には感度が低いので、一般的なカメラでは、人間の目に合わせるため、透過率を下げるフィルターが入っているんですね。
このため、普通のカメラで撮影すると基本的に散光星雲の写りは渋くなります。
メーカーによってかなり違いがあるようで、Fujifilmのカメラなどは比較的よく写ると聞きますが、私の経験上、Nikonはかなり渋いです。(笑)
でも、どうせ星を撮るのであれば、やっぱり赤いものを赤く鮮やかに撮りたい!!
ということで、登場するのが、この『天体改造』です。
改造にはいくつか種類がありますが、今回ご紹介するのは、赤い領域をカットしているフィルターを透過型に変える改造(上記リンク先のHKIR改造)です。
勿論改造しなくても星を撮ることは可能ですが、私は星撮りに使うカメラは全てこの天体改造を行っています。
で、ちょっと前置きが長くなりましたが、今日の本題。(^^)
『天体改造したカメラは普段使いに耐えるか?』
天体改造すると、赤い領域を沢山通すようになるため、何も考えずに写真を撮ると、凄く赤っぽい写真になります。いわゆる赤カブリです。
ま、カメラの知らないうちに赤い成分がたくさん含まれているので当然なのですが、このままでは、赤い写真ばかりで、普段使いは出来ません。
なので、天体改造に興味があっても二の足を踏む方も多いのではと思います。
ただ、この赤カブリ、ホワイトバランスのプリセットを取得することによりほぼ問題なく使えそうです。勿論この方法に関しては、改造前から理解はしていたのですが思った以上に使えそうという感覚を得ています。
ちなみに、ホワイトバランスのプリセットとは、白いものを撮影して、カメラに、
『これが白だよ』
と教えてあげる機能です。このプリセットされたホワイトバランスを使えば、私の感覚ではほぼ問題ない色合いで写真を撮ることが出来ます。
残念ながら、プリセットは条件によって異なるので、昼間の屋外、屋内など条件が異なるものに関しては別途取得が必要になりますが、例えばZ7であればプリセットが6個まで取得できるので撮影場所によりあらかじめ記録しておいたホワイトバランスを選択することで対応できます。
また、ホワイトバランスまで全て自動で撮影するモードなどは利用できなくなりますので、ホワイトバランスをマニュアル指定可能な通常のプログラム撮影や絞り優先オートなどを利用することになります。
星撮り優先で普段使いもやりたい私にはこの方法があっている気がします。
せっかくの良いカメラなので、星だけではなく色々撮りたいですよね。
こちらが改造したZ7(HKIR改造) + NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S で撮影した写真です。
ホワイトバランスは、自身で昼間屋外で取得したものを使っています。
私には十分です。
普段使いも楽しくなりそうです。(^^)
最期にお約束ですが、改造したため普段使いでは色合いが変!ということがあっても当方では責任は取れません。
あくまで改造は自己責任でお願いします。
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