CP+ 2025 行ってきました2025年03月06日

先週末、CP+2025 に行ってきました。Canon Nikon Sony などのカメラ本体のブースにはほぼ立ち寄らず、望遠鏡ブースとカメラレンズのブース中心に回りました。

今回の目玉は個人的には何といってもこれ!
Vixen が開発中の新しい赤道儀、『AX-EVO』 です。



見てすぐ、最近流行りの波動歯車タイプだな、と思ったのですが、荻野工業 『OGINIC』 という『揺動歯車』の仕組みを使った赤道儀でした。

赤道儀に搭載されている OGINIC の動画はこちら

OGINIC、持ってみましたが、ずっしりと重く、金属の塊という感じでした。



揺動歯車の仕組みですが、向かい合う二つの歯車の間に斜めになった伝達用の歯車(揺動歯車)があります。

私もまだよく分かってないので間違っているかもしれないですが、揺動の歯車の回転数はモーターと同等。これを向かい合う二つの歯車で 715:1 に減速回転させる感じでしょうか。

波動歯車の100:1程度の減速比に対し、こちらは715:1まで大きく取れるところがメリットの様です。

通常の用途は、波動歯車と同じで、ロボットアーム等の産業機械との事で、メリットデメリットも波動歯車タイプと同じとの事でした。つまり、

・赤道儀本体の重量の割に大きな積載重量が可能
・オートガーダーへの反応が良い
・バックラッシュが無い
・ピリオディックエラーは大きめ

ということになります。

ピリオディックエラーの大体の値や、PECに対応するのか?という質問については、まだわからないとのことでした。

驚いたことに、Vixenではこの手の新しいタイプの赤道儀の調査を3~4年前から行っていたとの事。当初は波動歯車タイプを検討していたが、最終的にOGINICを採用することになったとの事でした。

積載重量については、未定と記載されていましたが、40㎏くらいまでは行けるのでは?と仰ってました。

まだ試作機でかなり詰めが必要との事でしたが、楽しみな赤道儀ですね。

CP+ 2025 行ってきました その22025年03月09日

Vixenのサイトでは新しい屈折望遠鏡が多数展示されていました。その中で、参考出品として展示されていたのが、『SDP80SS』 です。


左が既に発売済みのSDP65SS。右が参考出品のSDP80SSです。SDP65SSはレンズが動くことによりピント合わせを行いますが、SDP80SSは一般的なラックアンドピニオンになっています。

SDP65SSは33万円ですが、SDP80SSはどのくらいになるのでしょうね。

最近 Askar が高性能望遠鏡を立て続けに製品化していますので、そこに割って入れるのか。焦点距離でいうと、SQA85あたりが競合製品でしょうか。あちらはレデューサーが準備されていないので、どうなりますかね。楽しみにしたいと思います。

Vixen はここ数年で、短焦点(F5.5~6)のラインナップを増やしてきました。

・VSD(VSD90SS/70SS)
 SD2枚、ED1枚を含む5群5枚のフラグシップ
 撮影は直焦点及びレデューサー

・SDP(SDP65SS/80SS:参考出品)
 SD1枚、ED1枚を含む4群4枚 VSD譲りの高性能
 撮影は直焦点及びレデューサー
 ※レデューサー使用時のイメージサークルはφ30

・SDE72SS
 SD
 撮影にはレデューサーを利用
 イメージサークルはφ30
 デュアルスピードフォーカサー、キャリーケース付き!

・FL55SS
 フローライト
 撮影には、フラットナーもしくはレデューサーを利用
 イメージサークルはφ44

それぞれに特徴があって面白いです。



こちらが SDE72SS です。2025年春発売とのことなので、間もなく発売ということなのでしょう。

ところで、最近中国製の製品の完成度の高さに驚かされます。デュアルスピードフォーカサー、鏡筒バンド、アリガタ、ケース付きは当たり前ですからね。SQAって性能はもとより、ぱっと見の完成度が高くて、所有欲をそそる格好良さがあります。(笑)

日本製にも頑張って欲しいと思います。

特にケースは付けて欲しい。

そのあたりを意識したのでしょうか、ラインナップとしては一番下の位置付けですが、SDE72SSは全て込み。

こういった製品が増えてくると良いなぁと思います。

CP+ 2025 行ってきました その32025年03月11日

SHARPSTAR Asker のサイトでは、まずこちらがお出迎え。(笑)

20cm、23㎏ の屈折望遠鏡です。EQ8が小さく見えるほど巨大な望遠鏡って凄いですね。TOAの様な性能はないが、EDレンズを使って色収差は良好に補正されているとの事。





こういう望遠鏡は恐らく日本のメーカーだと企画段階で誰かがストップをかけると思います。(笑)そこを正面切って製品化してくるところが中国メーカーの凄い所なのかもしれません。

天文台クラスだった20㎝の屈折望遠鏡をコンシューマーでも買えるようにした、というところに敬意を払いたいと思います。


下は、カーボン鏡筒からアルミ鏡筒に仕様変更が行われた双曲面望遠鏡、15028HNT-ALです。主鏡の光軸調整も前モデルから変更され、使いやすくなっているとの事。


高橋製作所のイプシロンは補正レンズを外し、その前にフィルターを付けることが出来ますが、こちらの製品はそれは出来ない様です。

ま、ZWOなどで撮影する場合は、カメラアダプターの中に入れたり、フィルターホイールを使うケースが多いと思いますのであまり問題ないのでしょうかね。

13㎝/364mm と 15㎝/420mm の2モデルがあって、共に F2.8。

個人的には結構注目しているのですが、使っている方はあまり見かけません。マイナーチェンジとなって、そのあたり挽回できるのでしょうかね。

こちらは、個人的にも大注目の Asker SQA シリーズです。


・・・と、見慣れないモデルが。何と7cm のモデル、SQA 70がラインナップされてました。こちらによると、他のモデル同様、F4.8 で、焦点距離は336mmの様です。性能も凄そうですね。

85と106。垂涎のタカハシ、FSQ をモロに意識した望遠鏡だな、と思ってましたが、矢継ぎ早に7cm も出してきました。その開発力と製作能力に驚かされます。55や106のレビューによると、星割れが・・・、という書込みも幾つか確認できますが、口径食?改善可能??など、どうなんでしょうね。

また、FSQと比較すると、レデューサー無いことが個人的には気になっていたので、質問してみました。こちらは、F4.8で比較的明るいので、今のところ出す予定はないと仰ってました。ただ、

Askerはお客さんの要望を聞いて製品化を行っています

とのことで、そういった意見が多くなれば製品化されるの・・・、かも知れませんね。

ホント、最近200mm~400mmあたりの高性能屈折望遠鏡から目が離せません。

CP+ 2025 行ってきました その42025年03月12日

去年試作機が目白押しでとても楽しかったサイトロンブース。今年はそれらの多くが製品化されて、逆に言うとちょっと新鮮さに欠ける感じでした。(笑)

一番目立つところに展示されていたのがこちら、昨年も試作機として展示されていたSJH-75UF です。






新潟の胎内で開発・製造が進んでいる、サイトロンジャパン初の自社望遠鏡です。SD・EDを含む6群6枚の構成で、中心0.67μm、フルサイズ周辺で1.31μm、ストレール比が99.2% と、最近の高性能望遠鏡の中でも光学性能は頭二つくらい抜けてます。

個人的には結構気になっている星割れについても 『原因を排除』 と明記されていて期待が持てます。

ついに、今年夏以降発売とのこと。

昨年の状況と異なるところは、Askarが立て続けに高性能写真鏡である SQA を製品化してきているところ。SJH-75UFは眼視も出来るフォトビジュアル系ですが、どんな価格で、どの様な評価が得られるか気になるところです。

赤道儀は最近流行りの波動歯車タイプで、本体10kgで最大積載量が25kg とのこと。既に発売されているSkywatcherの Wave 150i が本体 5.8kg で最大積載量 25 kg なので仕様だけ見ると後発としてはどうなんだろうな?という気はしますが、こちらも2025年夏以降発売との事なので注目していきたいと思います。

もう一つ大注目はこちら。Hα望遠鏡、Heliostar76Hαです。こちらも昨年参考出品されていたものですが、ついに製品化となりました。


メインのエタロンフィルターは望遠鏡中央に搭載されています。このエタロンフィルターの性能が凄くて、シングルスタックで 0.5Å以下とのこと。

一般的にはシングルスタックでは0.7Å、ダブルスタックとすることで0.5Åとなります。シングルスタックなのでコストパフォーマンスはかなり高いはずです。

この望遠鏡の評価記事が天文ガイドの4月号に掲載されていますので興味ある方は見てみてください。

実は私、昨年、右のACUTERフェニックスを初期ロットで購入しました。

小型の割に大変良く見える望遠鏡で大満足しています。ちなみにこちらのエタロンフィルターは0.6Åと、一般的な0.7Åより狭く、そのあたりが良く見えるゆえんだと思ってます。

フェニックス、とてもよく見えるのですが、天文ガイドの記事を読んでいると、Heliostarも追加で欲しくなってきます。

完全にメーカーの戦略にはまっている気がしますね。(笑)

反射望遠鏡の放射冷却対策2025年03月18日

少し前に話題になった望遠鏡の放射冷却対策、実施してみました。望遠鏡が放射冷却状態になると、外気温より望遠鏡の温度が下がり、結露や筒内気流を誘発するというものです。対策は、光物にすること。(笑)

詳細はこちらをご確認ください。

対策を実施したのは、30cm のニュートン反射、Ginji-300FNです。表面に張ったのはこちらのアルミシート。


Ginji が本当に銀色に。(^^)

アルミシートは擦れると破れてしまうので、鏡筒バンドのところにはステンレステープを巻いてあります。また、主鏡部分は光軸調整や、温度順応を促進するため、テープ止めとして簡単に外せるようにしてあります。



対策を施した後、氷点下に下がるベランダで観望を実施。対策が功を奏したかどうかに関してはもう少し検証が必要ですが、木星は、まずまずクリアに見えました。

朝まで望遠鏡を置いておいたところ、鏡筒バンド、アリガタ、ファインダーなど、アルミシートを巻いていない部分には霜が凍りついていましたが、アルミシートを巻いた鏡筒部分に霜は付いてませんでした。

ま、そういった意味では、効果はあるのでしょうかね。もう少し使ってみて効果を確かめたいと思います。