ハーモニックドライブ赤道儀 CRUX 170HD2022年05月29日

最近すごく気になっていたハーモニックドライブ赤道儀、ショップのご厚意でお借りすることが出来ました。CRUX 170HDです。ハーモニックドライブって今までのウォームギアの赤道儀と違って、以下の特徴があります。この辺りの記事をご確認ください。

利点
・本体重量からは考えられない積載可能重量を有する
・ウェイトの無い構成も可能*
(最大積載重量は少なくなります)
・バックラッシュが無い
・応答性が良い
 オートガイダーへの反応が非常に速い

*赤道儀ごとにウェイト無しの時の最大積載量と、ウェイト追加時の最大積載量が記載されています。

注意点
・非常に高価
・ピリオディックエラーが大きい
 (PECで補正可能)
・クランプが無い
・電源Offにすると保持力が落ちる
 (バランスが悪いと赤道儀が動いてしまう)

軽くて、重いものを載せられるところが凄く魅力的ですよね。AXD持っているのですが、重い・・・。(笑)皆既日食観測で海外に持っていく時にも重宝しそうです。

今回、天文台用途で利用できるかどうかを確認するためお借りしました。実際に購入を検討しているものはもう少し大型のものなのですが、まずは、ハーモニックドライブ赤道儀ってどんな感じなのか、というところを確認していきたいと思っています。

ちなみに、今回お借りしたCRUX 170HDは以下のような感じです。詳細はこちら

・本体:4.9Kg
・最大積載量:10Kg(ウェイト無し)
          24Kg(3.7kgのカウンターウェイト利用時)
・ピリオディックエラー±8秒角(PEC補正の場合

本体重量はビクセンのGP2並みで、最大積載量は、AXJ並みです。しかも10kg までであればウェイトレスでも行けるとのこと。

一昨日お借りし、テストを始めたばかり(しかも昼間)なので、まだまだよくわからないところもありますが、まずはテスト第一弾です。

ちなみに、CRUXは天文台への導入を考えているので確認したかった点は以下の通りです。

・電源Off時に本当に赤道儀が動いてしまうのかどうか?(最大積載量以内であれば問題ないというWebの記事もありますが)
・ステラショットや ASI Air Pro と接続して使えるか?
・その他、細かいセーフティ機能(子午線越えへの対応)やアライメント取得方法などの使い勝手

などです。

まずは、気になっていた電源Off時の赤道儀の動きを確認したくて、ε-160ED(本体7kg+バンドなど2kg=9kg)をウェイトレスで取り付けてみました。

ウェイト無しで10kgなので、ε-160EDの口径を考えるとちょっと厳しいかもと思いましたが。(^^)

この写真は、電源Onの状態で鏡筒を取り付け、バランスが厳しそうな状態まで動かし、(恐る恐る)電源Offした時に撮影したものです。


結果、赤道儀が動き出すこともなく、止まったまままでした。ちなみに、付属したマニュアルには、電源Off時に望遠鏡が動くようであれば、動かないようにカウンターウェイトを追加ください、と記載されていました。電源Offにしたのは数分でしたので、長時間になると違った結果もあるのかもしれませんが、そんなに心配することはなさそうです。

動作に関しては凄くスムーズ。上記構成で、ウェイトレスでも全く問題ありません。

また動作音の少なさに驚きました。非常に静かです。恒星時で追尾している時は、少なくとも私には全く音が聞こえません。昼間のテストなので、

『止まってんじゃないの?』

と疑って、10分程放置したほどです。高速導入時も、他の赤道儀に比べてもかなり静かだと思います。

ということで、第一弾でした。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
スパム防止のため入力お願いします。
”東京”をアルファベット(全て小文字)で入力してください。

コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://coral-hiro.asablo.jp/blog/2022/05/29/9495215/tb